ホルコンはホールコンピューターの略語
パチンコ店では、ホールコンピューターによって個別のパチンコ台やスロット機種の出玉や売上を管理しています。各遊技台の配線がコンピューターにつながっていて、1台ずつ全ての情報を発信します。
それをホールコンピューターが受信して見る人が分かり易いように、各種データは記号によって表示されます。
このホールコンピューターは、パチンコファンなどからは
「ホルコン」
と呼ばれていたりします。
ホルコン=ホールコンピューターと覚えておきましょう。
ホルコンのデータ管理に必要な知識
パチンコ店のデータ管理にはホルコン=ホールコンピューターが使われていますが、遊戯台において様々な計測器を用いてデータ管理に必要なデータを収集しています。
パチンコ店でのホルコンは遠隔操作のために存在しない!
よく世間の噂で、
「パチンコ店はホルコンで遠隔をしている!」
といった内容のお話をよく聞くことがあります。
ホルコンとは、ホールコンピューターの略です。ホルコンは、別に遠隔操作をするためのものではなくて、それぞれの遊技台のデータを管理しているだけなのです。そのようなデータは、パチンコの裏側にある配線で送られます。その配線が切れていたり傷んでいたりとトラブルがあると、正確なデータは取ることができません。パチンコ店にとって、ホールコンピューターの情報は命です。
ホルコンと遠隔操作は関係なし
ホルコンは遠隔操作をして出玉を調整するものではなく、お客様が快適に遊戯できる出玉環境と釘調整、そして利益確保のために存在します。
ホルコンはお客様が投資した金額や打ち込んだパチンコの玉数、そして大当たりで出た出玉の数など全ての数値を把握しています。現時点での持ち玉数や大当り間にハマった時の消費出玉数まで把握しています。
大当り間の打ち込みコイン枚数や、一回の大当たり何枚のコインを獲得したかも全てカウントしています。
ホルコンはアルバイトでは触れない
パチンコ店員としてアルバイトで働いていると、ホルコンのデータには触れることがまずありません。ホールコンピューターの出玉管理は、正社員の班長や主任クラスにならないとさせてもらえません。ホルコンのデーターの情報は、パチンコ店にとってとっても重要な機密情報だからです。
パチンコの回転数やスロットの設定状況まで全て分かるので、パチンコ店から信用されないと触ることが難しいです。
ホルコンに表示されるデータ情報は、アルファベットの記号で出てきます。
ホルコンを参考に売上管理や粗利を計算
ホルコンの情報をもとに売上の予定やその日の粗利、一ヶ月の利益などを管理していきます。ホールコンピューターのデータがおかしな事になってくると、ゴト師や悪いことをして出玉を出す人を見つけることも難しくなります。
パチンコ店の正社員は、ホルコンのデータの意味を理解する必要があります。ホルコンは立派なコンピューターなので値段もかなりのものです。ホルコンによる出玉データの誤差はほとんどありません。売上からその日の粗利・お客さんの数・全台の大当たり回数など、ホルコンは何でも把握しています。
ここから次のページはこういったホルコンのデータの記号について解説します。少し専門的な内容になりますが、詳しく説明します。
ホルコンデータ用語の記号の意味
ホルコンのデータは全てというか大半はアルファベットで記載されていて、何も知らない人がデータを見てもまず理解することが不可能です。
そんなホルコンデータに記載されている意味と記号について、解説していきます。
ホルコンデータ用語① TS=特賞確率
「TS」とは、特賞確率の事をいいます。簡単に言えば、大当たりの確率のことで遊技台の大当たり確率のことになります。今の現行のパチンコやスロット機種は、特賞状態にならないと出玉が増えていきません。
この出玉が増える状態を特賞と呼んで、この状態になるまでに平均で何回スタートチャッカーに玉が入り、デジタルを回転させたかを表したのがTSです。
ホルコンデータ用語② S=スタート回数
「S」はスタート回数の事を指します。大当たりが発生するまでに、スタートが時間単位に何回転したかを表す数値です。
この数値自体は、遊戯客が玉を発射していない時間を除いて計算するので、リーチ中に玉の発射を止めて、止め打ちをしたりすると上昇します。
止め打ちを良くするパチプロなどが打つと、予定していた回転数や周りの台との平均より高くなるので分かってしまいます。
ホルコンデータ用語③ BO=特賞間打ち込み個数(発射個数)
「BO」は、大当りである特賞が発生するまでの平均発射個数を表します。大当たりから大当たりまでの間に、どれだけの遊戯玉を打ち込んだのか分かります。
そして、BOを100で割ると、遊戯している時間が分かります。
BO(実際の玉数)÷100=時間(単位 分)
こんな感じで遊戯時間が分かります。特賞の確率とスタート回数からも、BOを求めることができます。
TS(特賞確率)÷S(スタート回数)×100(一分間に発射される個数)=BO
ホルコンデータ用語④ TO=特賞中打ち込み個数(発射個数)
「TO」とは、特賞中の平均発射個数を表します。
大当たり発生から終了までの発射個数を表し、TO÷100は時間を表しています。
TO(実際の玉数)÷100=時間(大当たりの消化時間)
ホルコンデータ用語⑤ TY=特賞中差玉の平均
賞確率と同じように日々データの数値が変動します。釘調整で出玉を減らしたり増やしたりしたい時に、重要視される数値です。「TY」は、特賞中の差玉の平均をいいます。
解りやすく言うと、大当りで獲得できた純粋に増えた出玉のことをいいます。実際にパチンコで大当たりをした時は、払い出される玉と同時に打ち込む玉も存在します。
その大当たり中の獲得した出玉の数値ということになります。
ホルコンデータ用語⑥ B=ベース
「B」はベースと言われ、大当たり中を除いた出玉率を表しています。遊び率とも言われることがあります。
このベースは、スタート回転数と連動していることが大半なので、スタート回数と比例していないと、ゴト行為や機械トラブルと判断できます。パチンコ店での同機種の釘調整は、基本的に同一機種は同じ回転数になるように調整します。
営業中に1台だけB(ベース値)が高いと即座に何かあったと判断できます。
ホルコンデータ用語⑦ Bサ=特賞間減少個数
「Bサ」は特賞(大当たり)発生までに遊戯客が減らした玉の数値です。
そして、特賞が発生するまでの差玉(Bサ)の最大値はB◇となります。
ホルコンデータ用語⑧ T10=特賞中の平均発射個数
「T10」は大当たり中の平均発射個数を表します。
大当たり発生から大当たり終了までの玉数です。
ホルコンデータ用語⑨ TY1=特賞中の平均差玉
「T1Y」は大当たり中の平均差玉を表します。
これも大当たり発生から大当たり終了までの玉数です。大体、確変や時短が付いている機種だと調整できるのはTYではなくて、こちらになることが多いです。
ホルコンデータ用語⑩ BA=確率変動中・時短中の出玉率
「BA」は確率変動中や時間短縮中の出玉率をベースで表します。ベースAの略語です。
このBAの基準値は100であり、100だと確変中や時短中に玉が現状維持ということになります。確変中に止め打ちをしたりして、出玉を増やすと、100を大きく超えてくるのでデータ上はすぐに分かります。
ホルコンデータ用語⑪ SA=確率変動中・時短中のスタート回数
「SA」は確変中や時短中のスタート回数を表しています。
この数値は、遊戯しているお客様のイメージに大きく関係してきます。確変中に出玉が少なくなっていったりすると、せっかくの大当たりも気分が悪いものになるので、この数値を見ての釘調整は重要です。
ホルコンデータ用語⑫ BOA=確率変動中・時短中の打ち込み個数
「BOA」は確変中や時短中の発射個数を表しています。
確変中の出玉率を調整する際に重要になる部分です。
ホルコンは不正なコンピューターではない
このようにパチンコ店のホールコンピューターは、遊技台の時間単位の出玉状況や払い出しを管理していて、基準値を超えると警報を発して異常を知らせてくれます。
事務所で管理しているパチンコ店員はホルコンのデータを元に、監視カメラで監視したり対応をしています。
ホルコンのデータを理解するにしても覚えることが多く難しいですが、ある程度理解できればちょっとした数値が分かるだけで、自分で計算式を立てて出玉や回転数、売上まで分かるようになってきます。
パチンコ店のホルコンは、世間一般で言われているような不正なコンピュータではありません。遊技台のデータ管理と収集に使われているのです。
パチンコ業界用語:アウトとは?
パチンコ用語の「アウト」って何?と聞かれても、パチンコが好きで頻繁にパチンコ店に通っていても、馴染みのない言葉です。
パチンコ店でアルバイトをして慣れてきた頃に、アルバイト店員さんはこのようなアウトという用語を耳にするかと思います。
実際は、下記に説明のあるとおり「アウト玉」のことです。
パチンコ業界用語:イン玉とアウト玉
パチンコ店では、イン玉・アウト玉というのがあります。
イン玉とは、機械へ打ち込んだ玉(メダル)のことで、アウト玉は、遊技台から払い出される玉(コイン)のことをいいます。
パチンコ業界用語:出玉率とは?
出玉率と聞くと、大体わかる方も多いと思います。パチンコやスロットの専門誌などで出玉率についての記事もあります。セーフ玉とアウト玉で差玉がわかります。
出玉率とは何か?と言うと、読んで字のごとく出玉の率。割合のことです。
100%を超えていれば、超えた分がお客様のプラスの出玉です。
100%を下回っていれば、店側の利益となります。
あくまで、等価交換での営業でその他の手数料や経費は計算しない場合の大まかな流れですが、実際は、複雑になっています。
データ上では、出玉率は営業の状態と深い関係があります。
出玉率が100%を超えていたとしても、遊戯玉の個数の話であって、一概にすべて利益につながるかといえばそうでもありません。
パチンコ店の交換率によって,大きく左右されます。
43玉交換や33玉交換の交換率のパチンコ店だったら、出玉率が100%を超えていてもまだまだ黒字です。
等価交換の場合は、出玉率が102%位の数値になると、赤字になるかもしれないといった心配が出てきます。
パチンコ店サイドからすれば、あくまで遊技台全体の出玉率を重視するので、数台が出玉率が高くなっても全く気にしないのが普通です。
パチンコ業界用語:アウト点検とは?
パチンコ店で働いていると、アウト点検というのがあります。
アウト点検とは、アウト玉がきちんと流れていなくて、コンピューターに計測されていないので、コンピューターが数字的な異常を検知し点検するように警告されます。
アウト玉が少し足りないだけでも警告が出るホールコンピューターもあります。パチンコ店の遊技台の出玉の情報は、かなりきちんと把握されています。
お客様が何時何分にいくらお金を入れて、何時何分には大当たりが発生してその大当たりで、どれだけの出玉を獲得したのか?
ホールコンピューターは知っているのです。
大当たりから大当たりまで、どれだけの出玉を消費したのか?
時短中に、どれだけ出玉が減ったのか?
今現在の、持ち玉はどれくらいか?
まるで神様のようになんでも分かります。